素人のアフタヌーンティーはこうなる。

ここ最近、外で友人に会う機会がぐっと増えた。昼から居酒屋へ行ったり、街散歩をしたり、お茶へ行ったり、少し前に比べると随分活動的になったなと思う。家から出づらかったここ2年に失われたさまざまな機会も多くあっただろうけど、この2年でネットを通して出会った人も多くいて、私はそれなりにいい時間を過ごしてきた。もともとインドア派だからか、コロナ禍から抜け出しつつある今も活動量はたいして変わってないんだけれども…。

そんなわけで、ANAクラウンプラザホテル大阪のアフタヌーンティーへ行ってきた。年に数回、アフタヌーンティーを嗜むなんちゃってセレブ活動は楽しく、意外にも3年ほど続いている。アフタヌーンティーへ行った人ならあるあるだろうけど、最初のテンションと最後のテンションの落差が激しく、ティータイムの最後には食べきれなかったスイーツを前にしていつも反省会が行われる。

アフタヌーンティーの回数もまあまあ重ねてきたので、我々もいろいろと試してはきた。和風スイーツの軽めアフタヌーンティーを選んだり、ビュッフェ形式で食べたい分だけ食べる、メインとお茶がセットのランチコースなどなど。総じて言えるのは、「量が多い」ということ。

さて、今回のアフタヌーンティーは久々の開催だった。ので、言い訳がましいが、我々のこれまでの反省はすべてリセットされてしまっていた。久々にど素人のアフタヌーンティーが開催されたのだ。

今回はハロウィーンのティーセットがテーブルに到着し、わあああという乙女な歓声とともに写真タイム。もうすでにこの時点がアフタヌーンティーのピークと言える。キャッキャウフフとしながら、ホテルの厚意で用意されていた魔女の帽子や飾りつけなども拝借して、テーブルを少しデコレーションして、また写真。「全部かわいい!おいしそう!おなかすいてるし余裕で食べれるわ」。今思い返せば、どの口が言うてんねん、なのだが。

写真につぐ、写真。

ハロウィーンのティーセットは、ダークファンタジーの世界観を表現しており、ガイコツや目玉のマジパン、ガラスの容器に沈むフランケンシュタイン。ファッションピンクとブラックのザ・ハロウィンな色がテンションをさらに上げていく。いや、もうこの時点で帰ってもいい。まだ食べてないけれど。

アフタヌーンティーはすべてがスイーツではなく、3段ほどのプレートの1段はおかず系が載せられている。スイーツ2に対しおかず1。このしょっぱめのおかずを、どのタイミングで食べるかが完食の勝敗を分ける。これは断言できる。アフタヌーンティーは戦略的に進めなければならない。

さて、久々に会った我々は話も弾みつつ、スイーツを食べる手を止めない。アフタヌーンティー完食のもう一つのポイントは、手を止めないことだ。ちょっと休憩すると、もうおなかに入らなくなる。手を止めるな、スイーツを摘まめ、ティーを飲むのだ。

結果、ティーは3杯おかわりをした。これはまあまあな成績だ。多すぎるとおなかがちゃぷちゃぷになり、途中で何度もお花を摘みにいかなければならないからだ。完食は3人中1人だった。私だけ完食できた。一人の敗因は明らかで途中で休憩、と手を止めたことにある。人の話を聞きながらも、うなずきながら咀嚼をしなければ目の前のスイーツは減らないのだ。

そもそも私だってこの量を完食できたことは珍しい。たまたまおかずを差し入れるタイミングが良かったのだろう。さて、この食べきれなかったスイーツを目の前にして反省会だ。最初とは違う低めの声で、敗因はなんだったのかを話し合う。開始時のテンションは、うっすらと匂うくらいにしか残っていなかった。まあそれも笑えるんだけど。

そんなわけで、食後は甘くなった口と重くなったおなかを抱えつつ、ぶらぶらと散歩をしながらそれぞれの駅へ向かう。次はラーメンにしようね、と言って別れる。帰りの電車で撮った写真を見返すと、すごく楽しそうだ。それもそうだ、ピーク時に撮った写真なのだから。こうして、私の思い出の中には「楽しくておいしかったアフタヌーンティー」として記憶される。反省もそこそこに。

そんなわけで、久々に素人のアフタヌーンティーだった。忘れないうちに次を開催しなくては。

みどりむ
  • みどりむ
  • ライフスタイル / 生き方ジャーナリスト。コロナ禍を経て、世間の生活様式や生き方の変化を目の当たりにした。「満足より、納得のいく生き方」を探している。和歌山大学経済学部卒。趣味は旅行、お香。
    MidoriM is a lifestyle and living journalist. From Wakayama in JAPAN. How people can satisfies in the life?

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